カナダで3度の出産★妊娠発覚から出産→退院まで赤裸々解説!

海外役立ち情報

私は今まで4度の妊娠と3度の出産を経験しました。全て出産は無痛分娩にて行われ、麻酔時や陣痛も特に大きな問題もなく、無事元気な男の子を迎える事ができました。
オンタリオ州は税金が13%と高めですが、基本的な医療費はこの税金でカバーされており、出産も例外ではありません。エコーの回数が多くても(3D・4Dなどは実費です)、NICUを利用しても追加料金は請求されませんでした。
このページでは、カナダでの妊婦健診・出産・退院・経過確認までを私の経験からお伝えします。

妊娠発覚から出産まで

私は日本での出産経験がないので、日本の産婦人科での健診と比べることはできませんが、妊娠が発覚してからどのくらいの頻度で健診に行くのか、エコーのタイミング、出産前の確認等を解説します。

妊娠発覚後

カナダでは一般的にファミリードクターという、かかりつけ医を持つ家庭が多く、我が家も旦那の両親から診てもらっているかかりつけ医を引き継いでいます。日本のような内科・外科という専門医にかかるのではなく、どんな症状であっても(風邪を引いた時や怪我をした時など)まずはこのかかりつけ医に診てもらいます。そして妊娠も例外ではなく、妊娠検査で陽性が出たと伝え予約を取り、血液検査等をしてもらって、そこで産婦人科を紹介してもらいます。
産婦人科での予約は自分で取る必要があり、何週までに初診を終えるようになどと指導されます。血液検査は、このファミリードクターにあるラボを使うので、まだ出入りはしますが、これ以降は基本的に産科医での定期検診になります。

妊婦健診

特に希望等がない場合、ファミリードクターが普段から紹介している産科医の先生を紹介されます。私も全て先生に任せたので、そこから近くの産科を紹介されました。
初診の予約は妊娠12週あたりに当てられます。そしてそこで最初のエコーを予約するように言われ、エコーができる施設に自分で予約をします。基本的に同じ建物に併設されている事が多いですが、エコーは産科医ではしません。
特に大きな問題がなければ、妊婦健診は6週間に1度程度で予約を取ります。その際には、体重と血圧と赤ちゃんの心音を聞く、体調の変化等を相談します。妊娠後期になると2週間に1回の頻度になり、日常生活で支障が出てきていないかなどを聞かれました。

エコー(Ultrasound)

エコーを撮る回数ですが、海外での出産では頻度が少ないと聞いた事がある方も多いと思います。正直これは妊婦と赤ちゃん次第です。例外なく行われるのは、最低でも3回だと感じています。1回目は心拍を確認するもの(大体12週あたりで予約を取ります)、2回目は性別を見るもの(大体18〜22週で予約します)、3回目は成長具合を確認するもの(大体29〜32週で予約します)。
エコーを担当する人は、医師ではありません。専門の技術者で、彼女らは赤ちゃんの様子や動きなどを知らせることはできても、詳細なサイズや性別等を妊婦に伝えることは基本的にできません。なので、性別を知りたくてエコー健診に行った時でも、詳細はドクターに聞いてねと言われて、同じ日にドクターとの予約がない場合は、何も詳細を知ることのないまま写真だけもらって帰ります。
コチラは3人目の後期1回目のエコー写真です。

後期エコー写真

私は3度の出産をしましたが、1人目では3回・2人目では4回・3人目では5回のエコー健診をしました。2人目は後期になって赤ちゃんの成長が遅れてきたことが原因で、4回目のエコーをした形で、3人目も妊娠週に比べてサイズが小さかったので、健診に行くたびにエコーを予約するよう指導されました。

総合病院での出産

妊娠中期あたりになると、産科の先生とどの病院で出産をするかなどを決めます。基本的に出産は総合病院で行われ、健診時に通っていたクリニックで出産はしません。自宅出産や特別な希望等がない人は、その産婦人科の先生が所属する総合病院を勧められます。
ここでお気づきな方もいると思いますが、出産は自分の担当の産科医が行うとは限らないんです。破水や陣痛などでお産が進み、病院に行って出産の準備が整った時点で担当になっている産科医によって行われます。
私は1人目にたまたま普段から担当の産婦人科医の先生だったのでラッキーでしたが、2人目も3人目も初めましての先生でした。赤ちゃんがいよいよ出てくるぞ!っとなるまではナースによって陣痛や進捗状況を確認されます。先生は本当に取り出す時だけです。
出産が終えるとサイズを測って、希望の部屋(個別か大部屋など)に運ばれて、出生届の説明などを受けます。基本的には、母子ともに同じ部屋で過ごすことになり、泊まりの場合は出産したその夜から早速自分でお世話をします。
日本の出産と大きく異なる部分ですが、帝王切開など経過を観察する必要なある時を除いて、基本的に翌日退院です。(ケースによっては同日退院もあります)

同じ妊娠経過・出産などありません。出産秘話の個別解説。

複数回の妊娠と出産を経験されている方はお分かりだと思いますが、同じ妊娠・出産なんてありませんよね。私も同じく、3人ともに違う経験をさせてもらいました。
もう経験したくない事もありましたが、本当に貴重な時間でした。

長男くん

彼は18週で受けたエコーの際に「女の子だね」と言われました。性別は特に気にしていなかったものの、ベビーシャワーをする予定だったので、みんなに妊娠の報告をすると同時に性別も伝えていました。飾り付けもピンクで統一する予定で準備していました。ところが3回目(31週)に行ったエコーの結果を見て先生に、「この感じは、男の子だね」と伝えられます。女の子の名前で候補もあげていて、シャワーの準備もほぼ完成していたので、こんなことがあるのか…と思いました。
そして38週に入った時に、自宅で破水します。初めてのことで旦那もあたふたしてしまい、ちょっと運転できるような状況ではないと判断し、タクシーで向かうことに。
病院についてから、本当に破水だったのか、どれくらいお産が進んでいるのかなどを確認してもらい、まだ陣痛は来ていなかったものの、病院待機になりました。私は最初から無痛分娩を希望していました。理由は、出産から翌日には退院すると聞いていたので、出産で体力を使い切ってしまわないようにするということと、出産への恐怖からです。しかしこの無痛分娩の麻酔が人生で1番の激痛に近いものでした。正しい位置に刺されていなかったんではないかと、今でも疑ってしまいます。背中を丸めて動かないよう言われますが、刺された瞬間から本当に激痛で、じっとしているなんてできませんでした。でも麻酔科医からは、ちょっとの筋肉の動きでも位置がずれちゃうから動かないで!!とキレられます。涙を流しながら激痛に耐えて、15分ほどで麻酔が効いてきたことで陣痛ともほぼおさらばです★
陣痛の感覚は、お腹が張っているなくらいの感じで認識する事ができますが、痛みはほぼありません。病院に横になってから14時間くらいで長男くんに会う事ができました。

次男くん

彼は妊娠中期あたりから成長が遅れてきて、ちょっと気になるからと34週に総合病院でエコーの予約を取るように言われます。それから1週間ほどした時に、お腹が激痛に襲われます。何が起こっているのかもわからず、普段感じない痛みだったので不安になった私は救急車を呼ぶことにして、出産前に総合病院に運ばれます。そこで妊娠35週であることやいつからこの激痛が続いているかなど説明して、3時間ほど様子を見てもらった結果、お腹にガスが溜まったことによる痛みでした。普段私が痛みに強いという事も知っている旦那が、あんな姿見た事ないというほど、悲惨な光景だったそうです。
そして39週の時、長男くんの2歳の誕生日会をするために、叔母の家に向かうエレベーターの前で破水。これ病院だわ!と旦那に伝えて、旦那は叔母に電話。私を病院まで送ってから、長男を送ってまた病院に戻ることを伝えました。そして無事無痛分娩により出産。この時の麻酔が驚くほど痛くなくて、本当に心の底から感謝しました。退院時、カーシートに乗せた時のサイズがこんな感じです。

退院時

三男くん

彼も、妊娠週より少し小さいという事と、私が高齢出産という事もあり、中期から後期にかけて30週・32週・34週でエコーを取りました。彼の出産時には、私たちの不動産購入というイベントも重なり、翌日に頭金を納めるため銀行巡りをしていました。そんな中ATMの前で破水。申し訳なさもありましたが、持っていたポケットティッシュで軽く掃除をしてその場を後にして旦那に報告。病院に連絡をしてそのままお産の準備に入りました。

破水後、陣痛前

その時まだ私は35週と4日だった事もあり、産科医・小児科医など複数の先生に連絡が入って、彼を出産した時にはカンガルーケアの後、NICUに運ばれました。私は個室へ向かいましたが、彼は1週間入院することに。子供を残して私だけ同日中に退院しました。

NICUでの息子

引越し先の鍵をもらう日に出産した事もあって、家族は既に病院から1時間のところで寝泊まりを含め生活を始めていました。私はトロントのアパートに泊まって、病院に行って様子を見て、車で1時間かけて新居に向かい、また夜トロントに戻る生活を1週間続けました。NICUにいる間、少し呼吸弱くなる一面もあったようですが、24時間体制で息子の様子を観察してくれていた病院と医療従事者の皆さんに感謝をして無事退院しました。

出産後の健診(母子共に)

新生児は基本的に退院してから1週間以内に、ファミリードクターで初めての健診を受けます。臍の緒の様子を確認したり、体重の変化や黄疸等もチェックして、必要であれば総合病院での検査を手配されます。長男くんは黄疸が出ていたので、その場で予約をしてもらってその足で出産した病院へ行き、ブルーライトに当てられました。
私は出産から6週間前後で産科の先生と予約を取り、その後の経過や日常生活などに支障がないかを含めて健診します。

男の子ならでは…。

カナダでは男の子の包茎(circumcision)が一般的であり、あくまでも両親の判断ですが、生後6週間以内に包皮を外科的に取り除きます。この単語の意味を検索すると、宗教的な意味などが出てきますが、現在では医療的な目的で処置されることがほとんどです。大切な部分にバイ菌が入って、感染症を起こす可能性もあり、友人の子供はそれが原因で高熱を出して数日入院した話しも聞きました。そうした事態を防ぐため、我が家は3人とも手術しました。
手術は10分ほどで終わり、術後1時間ほどで帰る事ができます。術後の数日は、ワセリンを塗ってオムツとの摩擦を軽減させてあげる必要があり、痛々しい光景を目にしますが、2週間もすればガーゼも外して綺麗な状態になります。

カナダでは出産時の自己負担がほとんどないため、妊娠から出産まで、必要最低限の健診で進んでいくように思います。もちろん希望や緊急であれば病院にかかることも可能なので、特に問題はありません。
日本での出産と異なる部分がたくさんあったかもしれませんが、海外での出産を控えている人やその可能性がある方にとって、少しでも参考になるような有益な情報を共有できていれば幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました