私は海外で3人の男の子を育てるワーママです。共働きの家庭であれば多くの方が直面するのが、預け先の問題ですよね。我が家もなかなか預け先保育園が見つからず、半年以上待機状態でした。
このページでは、カナダで保育園の受け入れ先待機中の方へ朗報になるホームデイケアを紹介します。
ホームデイケア

日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、カナダでは自身の家庭をデイケアの場所として活用し、子供の受け入れをしている人がいます。州ごとで異なるルールはありますが、基本的に18ヶ月未満の子供は3人以下、1人のproviderに対して最大6人までの子供を保育可能といった、預かることのできる子供の数と年齢は制限されています。その他詳細の制限やルール、運営する時間帯などはエージェントや個人によっても異なります。
エージェントの存在
完全に個人でホームデイケアを経営する人もいますが、ほどんとの人がエージェントを経由して経営しており、それにより認可保育園という肩書きにすることができます。
エージェントが仲介に入ることによって、預け先(Provider)と保護者とが直接やり取りする機会が減るため、問題が起こる事を未然に防ぐことができます。よく耳にするのが、授業料の未払いやproviderが事前告知なく旅行に出掛けてしまうなど、ケースは色々ありますが、ホームデイケアを検討する際にはエージェントを通すことがおすすめです。
ホームデイケアを運営するにあたって、保育士の免許を所持していなければならないという規定はありません。その点で、保育園を強く希望する人は多いかもしれませんが、エージェントを経由している人は、厳しい審査はもちろん、自宅内外の環境やエージェントからの抜き打ち訪問等を合格して、ホームデイケアを開設しているため、安心感もあります。
保育園との違い
大きな違いは、子供を扱う規模です。保育園は10人から20人の単位でクラスメイトが存在し、1つの学年に2つや3つのクラスがあることも珍しくありません。カナダでは大きく分けてinfant(生後数週間〜18ヶ月)クラス、toddler(18ヶ月〜36ヶ月)、pre-school(36ヶ月〜就学前)というクラス分けになっています。
Toddlerクラスに空きがあり、infantの空き待ちの家族がいる場合、保護者承諾のもとで、18ヶ月に満たしていない生徒でもToddlerに移る事もあります。このように、その時のクラスの状況や個人の成長具合などで多少異なる場合もありますが、基本はこの3クラスで成り立っています。
ホームデイケアは1人のproviderが最大で6人の子供のお世話をします。保育園のような施設と違い、場所も自宅の一部を使用している人がほとんどなので、スペースにも限りがあります。
保育園は、多くの子供と触れ合う環境や色んな先生と向き合う機会がありますが、それに比べてホームデイケアは、かなり小規模といえます。
イベントや行事も保育園ではお祭りのような雰囲気になることもありますが、ホームデイケアはアットホームで、ホームパーティの延長のような形になります。
ホームデイケアの場合、年の異なる子供が一緒に遊ぶ機会も多いので、保育園とはまた違う協調性や自主性も養われると言われていますよ。
そして一番気になる授業料ですが、保育園によって異なる部分もあるので一概には言えません。認可保育園で国から補助金を受け取ってかなり少額の通うことができるケースも少なくありません。
私のケースでは、長男くんと次男くんの通った保育園のinfantクラスで1日1人CA$87、toddlerクラスでCA$70、Pre-schoolクラスでCA$60でした。一方三男くんが通うホームデイケアは、1日1人CA$28、これは保護者がProviderに支払う金額で、エージェントは国からの補助を受けています。認可を受けていないエージェントや個人のホームデイケアであれば平均CA$50前後です。
フレキシブルな中にも規則や制限はあります

ホームデイケアと聞くと、家の一角で窮屈な環境の中運営していると思われがちですが、ほとんどのProviderは家の地下部分を全てホームデイケアのスペースに充てているところが多いです。私は3人のProviderと面接をしましたが、皆さん地下を全面ホームデイケアに充てていて、1日2回外で遊ぶ時間を設け、お庭にはたくさんの遊具もありました。
この1日のスケジュールはエージェントからの指導があり、食事の内容・回数はカナダの保健機関が指導している年齢に応じたメニューに沿って提供されるため、同じエージェントであればどのホームデイケアでも同じ保育内容になります。
Providerの国籍や家庭によって食事のメニューが変わりそう、というイメージを持っている人もいますが、エージェントを通している以上、Providerが個人で自由にできる部分はあまり多くありません。
まとめ
保育園もホームデイケアも、良い面・悪い面両方あります。一言でどちらが良いという事は言えませんが、保育園の待機期間が1年以上という地域もあるようなので、選択肢がある方は、ホームデイケアも検討してみてください。
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